ノーベル文学賞

いもあん

2010年10月31日 15:17

今年のノーベル賞は、日本人科学者が2名、化学賞を受賞したことで脚光を浴びましたね。
個人的には、ニュースで文学賞の発表を聞いたときに「お!」と思いました。
受賞者はマリオ・バルガス・リョサ(Jorge Mario Pedro Vargas Llosa)でした。
バルガス・リョサはペルーの作家で、長年有力候補として名前が挙がり続けた後の受賞となりました。


大学でスペイン語を専攻していた私ですが、うちの大学は3年生に上がる時にゼミを選ばなければなりませんでした。
選択肢は色々ですが、まず大きく分けて「ヨーロッパ(主に南仏)」と「中南米」の二分野に分かれます。
ゼミを選ぶ際の基準は人それぞれでしょうが、私はどの先生に卒論指導してもらいたいか、が基準でした。
2年次に取っていた中南米文学の講座で、他の大学から教えに来ていた先生がすっごい好きで(笑)。
その先生が卒論指導してくれるなら、と当初は中南米文学のゼミを選択しようと一旦希望届けを出しました。
が、その先生が次の年からはもう教えに来なくなる、という話を聞いてゼミの希望変更。
中南米から一転、「中世スペインの歴史」を学ぶゼミへと変更したのでした。
中南米文学のゼミの先生からは「フラれた」と言われました(笑)
懐かしい思い出です。


話は逸れましたが、授業を取っていたおかげで中南米文学作品をちょこちょこ読んでました。
今回バルガス・リョサの名前を聞いて「おお!」と思えたのもそのおかげです。
いわゆるラテンアメリカの作家でノーベル文学賞を受賞したのは、82年のガルシア・マルケス以来2人目となりました。


昔の血が騒いだのか、図書館で本を借りて来ました。
バルガス・リョサの作品で重要な作品はいくつかありますが、図書館の都合と自分の興味で「緑の家」と「誰がパロミノ・モレーロを殺したか」を借りてきました。
「誰が~」はわりとエンターテインメント色の強い作品で、あまり長くないので読んでしまいましたが、「緑の家」の長さと物語の独特の語り口、そして字の小ささ(笑)に苦戦しております。
だって、ハードカバーの本で段落が二段に分かれてるんですよ!
おまけにちょっと古い本で文字の色も薄め…。
翻訳の文章も独特の語り口(おそらく原文もそうなんでしょう)。
3ページくらい読むと疲れてしまいます(笑)
一度読んだことがある本ですが、あまりの進まなさに、やっぱもう若くないわ、私・・・と思ってしまいました(--;)
「緑の家」は5つの物語が同時進行する大きなスケールの作品で、読破できるか不安です…。
返却期間が来たら、文庫版を借りようかな。


バルガス・リョサについてはこちら(Wikipedia)
緑の家」「誰がパロミノ・モレーロを殺したか」(Amazonより)

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